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AIに「いいPRを考えて」がダメな理由|一発で100点を狙わず10点を10個集める考え方

公開: この記事は約6分で読めます

AIが思ったほど役に立たないと感じる原因の多くは、AIにいきなり完成品を求めてしまうことにあります。

「この商品のいいPRを考えて」と一発で聞くのをやめて、問いを分解して解像度を上げ、集めた材料を最後に自分で統合する。これが、AIから欲しい答えを引き出すための進め方です。

この記事でわかること

  • 「いいPRを考えて」と一発で聞くと、無難な答えしか返ってこない理由
  • 問いを分解して解像度を上げる具体例(商品のPR・新規事業の企画)
  • 一発で100点を狙わず、10点を10個集めて自分で統合する考え方
  • 自分の現在地をAIに伝えると、回答の角度が定まる理由

「いいPRを考えて」と一発で聞くと、無難な答えしか返ってこない

前提条件が曖昧なまま複雑な問いを投げると、AIから返ってくるのは平均的で無難な答えになりがちです。

AIは、複雑な問いを雑に渡されても、あなたが求める細かい要望や文脈に自動で気づいてくれるわけではありません。「この商品のいいPRを考えてください」と一度投げても、大抵は無難なものしか出てこず、「いや、そうじゃないんだけどな」となってしまいます。

一口にPRと言っても、誰に向けるのか、その人は何に困っているのか、何と比較されるのか。こうした前提条件は、商品によって全然違います。

前提条件を言語化せずに曖昧なままAIに投げて、完成品を求めても、無難な回答しか出てこないのは当然です。

AIが平均的な答えを出す仕組みそのものは、AIの回答が一般論になるのはなぜ?指示に足りない3つの情報を解説で詳しく書いています。

欲しい答えを引き出す鍵は、問いの解像度を上げること

無難な答えから抜け出すには、本題の問いを投げる前に、それをいくつかの小さな問いに分けて、思考を細分化していくことが大切です。

こちらが望む答えを引き出すために必要なのは、この「問いの解像度を上げる」作業だと考えています。分けた問いに1つずつ答えてもらううちに、AIはこちらの文脈をしっかり理解した状態で本題に向き合えるようになります。

具体的にどう分けるのか、2つの例で見ていきましょう。

例1. 商品のPRを考える前に、3つの問いを投げる

商品のPRなら、「いいPRを考えて」の前に、買う人・比べる相手・勧め方を先に聞きます。

この商品を迷わずに買ってくれる人は、どんな悩みを持っているでしょうか。

その人が購入前に比較しそうな代替手段は何でしょうか。

買った人が自然と周りの人に勧めるとしたら、どんな言い回しになるでしょうか。

1つ目と2つ目は、PRの前提条件である「誰に向けるのか・何に困っているのか・何と比較されるのか」を、そのままAIへの問いにしたもの。3つ目は、PRの言葉そのものの材料になります。

ここまで答えてもらってから本題のPRを頼むと、AIは文脈を理解した上でPRを考えてくれるようになります。

例2. 新しいWebサービスの企画は、段階を踏んで絞り込む

新しいWebサービスの企画を考えるときも、「新規事業を考えて」と一度に聞かず、段階を分けて問いを投げていきます。

  1. 「今の市場で出ている不満を、強い順に100個挙げて」
  2. 「その中で、技術的に解決しやすいものを20個に絞って」
  3. 「それをビジネスモデルごとに分類して」

こうして段階的に解像度を上げていけば、AIに文脈を理解させたうえで、本題の問いを投げる準備が整います。

一発で100点を狙わず、10点を10個集めて自分で統合する

AIを使う上で、100点の正解を一発で答えさせることを求めてはいけません。

目指すのは、一発で100点を狙うことより、10点を10個集めることです。

1つ1つは10点でも、AIに文脈を理解してもらえる確かな材料を何度か集める。そして最後に、自分で統合していく。この過程を踏めば、100点に近い答えに自分でたどり着けます。

出てきた回答に「ここを直して」と指示を重ねて仕上げる進め方は、生成AIへの指示の出し方とは?欲しい回答を引き出す5つのコツを解説で紹介しました。問いの分解はその手前の段階で、完成品を頼む前に問いそのものを分けて、材料をそろえておく進め方です。

AI活用の質を上げるのは、一発で回答を出させるプロンプト術ではなく、問いを分解して材料を集め、最後に統合するという意識だと考えています。

最低限意識したいのは「求める答えの解像度」と「自分の現在地」

問いを分解する進め方とあわせて、AIから欲しい答えを引き出すために最低限意識したいことが2つあります。

自分が求めるものの解像度を上げること。そして、自分の現在地をAIに伝えることです。

求める答えの解像度は、具体化・言語化・レビューで上げる

求める答えの解像度を上げるには、次の3つを意識します。

  1. 具体化する — 求める回答の条件やイメージを具体的にする
  2. 言語化して伝える — そのイメージを言葉にしてAIに伝える
  3. 自分でレビューする — AIの回答が、自分の求めるものと合っているかを確かめる

問いの解像度が低いままだと、AIはこちらが何を求めているのかも、どんな文脈なのかも分からないまま答えるしかありません。その結果が、無難な答えです。

自分の現在地を伝えると、AIが回答の角度を決められる

もう1つ意識したいのは、今自分がどの段階で、どの立場でその問いを投げているのかをAIに伝えることです。

現在地が伝わると、AIはどの角度から回答を出せばいいかを文脈として理解できます。その分、求める回答を引き出しやすくなるわけです。

ところが、AIに問いを立てるとき、そもそも自分が今どの段階にいるのかを意識せずに使っている人がほとんどだと感じています。

新しいビジネスを始めるときなどに、AIに相談するのはとても有効です。ただその前に、自分が今どのポジション・どのレイヤーにいるのかを、第三者の目線で俯瞰してみることが大事だと考えています。

俯瞰して見えた自分の立ち位置を言語化してAIに伝えれば、AIはどの角度で答えればいいかを理解できるはずです。

自分の状況をうまく言葉にできないときは、AIに質問してもらう方法もあります。やり方は生成AIには先に自分のことを質問させる|一般論の活用提案が自分専用に変わる指示文の書き方にまとめました。

AIに聞いても無難な答えしか返ってこない方はご相談ください

AIに問いを投げるときは、完成品を一発で求めず、問いを分解して解像度を上げる。そのうえで、自分の今の立ち位置をAIに伝えることを意識してみてください。

一発で100点を狙わず、10点を10個集めて、最後は自分で統合する。この意識を持つだけで、返ってくる答えは変わってくるはずです。

合同会社kotonohaでは、AI導入支援として、事業内容に合わせたAI活用の始め方から定着までを支援しています。

「AIに聞いても、どうしても無難な答えしか返ってこない」という段階からでも大丈夫です。お問い合わせから、お気軽にご相談ください。

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